2006年03月09日
ポリオレフィンの対中価格交渉が難航
3月積み、中国側が軒並み値下げを要求
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社と中国の樹脂加工企業やディストリビュータとの間で進められているポリオレフィンの3月積みの価格交渉が難航している。
 わが国の商社各社が2月積み並みに据え置きたい意向を表明しているのに対して、中国側が値下げを強く求めてきていることによる。商社の中には2月の価格を10〜20ドル下回るレベルで妥協せざるを得ないと判断するところも出てきている。しかし中国側はさらに大幅な譲歩を求めているので、決着がつくまでにはもう少し時間がかかりそう。
 
 現時点でのわが国の商社の提示額は、HP-LDPEとL-LDPEがともにCFRトン当たり1,130〜1,150ドル、HDPEとPPホモポリマーが同1,120ドル平均。エチレンのアジア相場が1,000ドル強となっている点を考えるといずれもかなり低いレベルということになる。
 中国側が強腰で交渉に臨んでいるのは、1月に大量に輸入した各樹脂がまだ十分に在庫として残っていることや、SHELL/CNOOCによる各種ポリオレフィンの大型新プラントが4月から本格操業を開始する見通しにあることなどから需給バランスが買い手市場となっているためと見られる。