2006年03月10日
SMのアジアのスポット相場が軟化
BZの国際相場の下降も影響
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 SM(スチレンモノマー)のアジア地域のスポット相場が軟化してきた。中国向けの直近の契約価格(4月前半の引渡し分)の多くはトン当たりCFR990ドルで、1週間前の同30ドル安となっている。
 
 この要因について、わが国のSMメーカーや大手商社は、一つは原料BZ(ベンゼン)の国際スポット価格が下がってきていることにあり、そしてもう一つはSHELL/CNOOCが広東省で年産55万トン能力のSMプラントの稼動を開始したことにあると分析している。
 ただし、アジア地域では旭化成ケミカルズをはじめとしたSMメーカーの多くが2月から4月にかけて定修のため集中的にSM装置を運休するので、そう遠くない時期にアジア地域全体の需給バランスが引き締まり、価格の下降に歯止めがかかると判断している。