2006年03月10日
容リ法改正案 閣議決定、「レジ袋有料化」に方向性
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:環境省、経済産業省、厚生労働省、農林水産省

 政府は10日の閣議で、環境、経産、農水、厚労、財務の5省が共同で実現を目指す容器包装リサイクル法(容器包装に係わる分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)の一部改正法案を決定した。来週はじめ国会に提出する。

 容器包装廃棄物の減量化と再商品化促進のため、事業者の「レジ袋有料化」に方向性を示した。また「質の高い分別回収・再商品化」を推進するため、事業者が市町村に資金を拠出する仕組みの創設や、再商品化の義務を果たさない事業者に対する罰則を強化するため、罰金額を現行50万円から100万円に引き上げる、などが盛り込まれた。
 
<主な改正ポイント>
(1)3Rのうちでも特にリデュース(排出量の削減)の推進が大切との観点から、一定量以上の容器包装(レジ袋など)を利用する事業者(スーパーなど)に対して、排出抑制の取り組み状況の報告を義務付け、取組みが著しく不十分な場合は政府が勧告・公表・命令を行い、命令に違反した事業者には50万円以下の罰金を科す。

(2)消費者の意識の向上・事業者との連携の促進を目的として、環境大臣が民間の有識者に「容器包装廃棄物排出抑制推進員」を委嘱する。それを受けて推進員は、排出状況や排出抑制の取り組みの調査、さらには消費者への指導・助言等を行う。
 
(3)質の高い分別収集と再商品化を推進するため、事業者が再商品化の合理化に寄与する程度を勘案して一定の資金を市町村に拠出する仕組みを創設する。

(4)事業者間の公平性の確保のため、再商品化義務を果たさない事業者(いわゆるただ乗り事業者)に対する罰則を強化し、罰金の額を現行50万円から100万円に増やす。

 また、廃PETボトルが海外に流出して円滑な再商品化が阻害されている事態についても放置できないと判断。「再商品化のための円滑な引渡し等に係わる事項」を基本方針に定めるとしている。改正法の施行日は平成19年4月1日の予定。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1141979937.tif