2006年03月13日
旭化成ケミ、超高分子PEの半透明品種を開発
今年半ばからの生産開始を予定
【カテゴリー】:新製品/新技術(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズは、超高分子量ポリエチレン(商品名・サンファインUH)の半透明品種の開発に成功、市場開拓に乗り出した。
 
 同品種は、サンファインUHの持つ優れた耐衝撃性、耐磨耗性、耐薬品性、自己潤滑性といった特徴に加えて従来の超高分子量ポリエチレンには見られない半透明性も併せ持つというもの。
 同社では、今年半ばから水島工場内の「サンファインUH」の設備を使って生産を開始する予定。スキーやスノーボードのソール材、さらにはチューブやパイプ等の分野で同品種独自の安定需要を確保していけると同社では判断している。うち、スキーやスノーボード向けについてはすでに欧州の大手スポーツ用品メーカーが注目、熱心に引き合いを寄せているという。07年モデルに採用される可能性が大きいと同社では期待している。
 当面は、パウダーの状態で販売していく。しかし将来は、末端市場のニーズに合致した形状のシートまで同社で加工したうえでエンドユーザーに提供していく考え。
 
 現在の「サンファインUH」は、防弾チョッキ用高強度繊維向けを中心に同社のリチウムイオン2次電池のセパレータ「ハイポア」向けやサイロの内張り向け等に順調な伸びを遂げており、これに加えて今回開発した新品種の販売が軌道に乗ると現有設備の能力では足りなくなる。