2006年03月15日
プライムポリ、メタロセンHDの市場開拓を加速
ブローとパイプ分野に独自の新領域を確立へ
【カテゴリー】:新製品/新技術(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:プライムポリマー

 プライムポリマーは、4月の新年度入りを機にメタロセン触媒による新タイプのHDPE(高密度ポリエチレン)の市場開拓を加速することになった。これまでは同社と特に密接な関係にある需要家に限定するかたちでサンプル配布を進めてきたが、4月からは配布先を一般の需要家に拡大、それによってできるだけ多くの需要家と共同で同樹脂独自の新用途を開拓していくようにしたいとしている。
 
 同社が新たに戦列に加えていくことにしている品種は、同社が独自に開発したメタロセン触媒が持つ分子量分布の最適制御の働きによって剛性と強度を併せ持ちなおかつ優れた流動性(成形加工性)も発揮するという高機能性HDPE。薄肉の中空成形品や大口径の配水管向けに最適の品質と機能を備えているので、同社では両分野に的を絞って需要開拓を進めていく考え。
 当面は、市原の2系列合計年産21万4,100トン能力の設備のうちの同11万6,300トンプラントによる試供品で市場開拓していく。そして、できれば今年半ばにも営業活動に踏み切りたいとしている。
 
 メタロセン触媒によるHDPEは、新市場開拓が行き詰まり状態に陥っているHDPEメーカーの多くが新しい活路を切り開く重要な材料として開発・育成を目指している新品種。現在のところ、各社とも他社にない独自の需要分野を切り開くことに専念しており、このままいくと久方ぶりに汎用樹脂の新市場が掘り起こされることになる。