2006年03月23日
プライムポリマー、PE、PPとも第2四半期5〜10円引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:プライムポリマー

 プライムポリマーは23日、ポリエチレンとポリプロピレンの今年第2四半期(4〜6月期)販売価格をキログラム当たり5〜10円幅で引き上げると発表した。

 対象品種は、HDPE、L-LDPE、HP-LDPE、PPの各樹脂の全グレード。それぞれの汎用品種については同5円、また副原料の高騰が著しいハイヤーオレフィン・コモノマーによるL-LDPE(HAO−LLDPE)と、PPのうちこれまで用役や副資材等の高騰分が未転嫁のままきている取引き分についてはともに同10円の値上げを実施する。

 汎用品種の上げ幅をキロ5円としたのは、同期のナフサ価格を1キロリットル4万7,500円と想定したことによる。現行ポリオレフィン価格は、ナフサ価格4万5,000円見合いとなっている。したがって昨年10〜12月期のナフサ価格(4万7,300円)からは2,300円分の逆ザヤとなり、今年1〜3月期は同4万6,200円となる見込みなので、やはり1,200円分が同社の持ち出しになる。

 さらに4〜6月期もナフサ2,500円分のコスト負担がかかってくると、いよいよ赤字幅がふくらむことになる。これに副原料や副資材さらに用役などの高騰分も加えると現在の価格体系では全品種とも安定供給が維持できなくなるとしている。

 今回の同社の価格修正の特徴は、10円以上だった従来の値上げ幅を四半期ごとのナフサ価格見合いとした点にある。上げ幅も小幅となる。上げ幅10円以下の値上げ表明は、最近のポリオレフィン業界では初めてだが、同社では「かえって説得力のある説明ができる」といっている。

 なお、HAO-LLDPEのコモノマーのヘキセン1とオクテン1の最近の輸入価格はともにトン当たり2,200円と、1年前の2倍強に上昇している。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1143100631.doc