2006年03月24日
SMの対中輸出価格が反発
CFRトン970〜980ドルまで回復
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 わが国のSM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、SMの中国向け輸出価格がここにきて反発してきた。
 
 今週に入ってからの交渉では、4月上旬渡し分の多くがトン当たりCFR970〜980ドルで決着している。SMメーカー各社の希望がおおむね受け入れられるかたちとなっている。今年に入ってからのボトムである3月第1週の契約価格に比べると、ほぼ50ドルの値上がりとなる。
 
 この要因については、2月末から3月半ばまで続いたユーザーやディストリビュータの買い控えによって中国国内の在庫が適正規模を割り込みはじめたのに加え、日本や韓国の大型SMプラントが相次いで定修入りしたことに伴って中国市場全体に品薄感と先行きタイト観が広がってきたためと分析する向きが多い。
 
 もっとも、原料のBZとエチレンの価格が続騰しているので現在の価格ではまだ採算を確保できないと述べるところもある。しかし、これ以上の値上げはPSなど誘導品の現在の価格から推して困難との見方が多い。