2006年03月27日 |
東レ、韓国にポリ乳酸フィルム 年産5000トン設備建設 |
国内外で積極展開、2010年に売上高250億円目指す |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:東レ |
東レは27日、自社技術で開発したポリ乳酸(PLA)フィルム、シートの事業化をまず韓国で行うと発表した。同国の子会社、東レセハンにPLAシート年産5,000トンの量産設備を導入し、総合ブランド「エコディア」フィルムとして本格展開する。 東レセハン(本社:韓国ソウル市、李泳官社長)の亀尾第3工場(慶尚北道亀尾市)に、所要資金10億円をかけ、07年1月の稼動開始をめどに、年産能力5,000トンのシート(無延伸フィルム)生産設備を新設する。 韓国では現在、テイクアウト食品容器等でバイオマスプラスチックへの素材転換が急速に進んでいる。このため現地生産の強みを活かし同市場を取り込む。また、日本市場の動きに対応して新規用途開拓などを積極的に推進する。 一方、PLAフィルムの高機能品開発に注力する。複数のポリマーをナノレベルでアロイ化し、最適な材料特性を引き出す「革新的ナノアロイ技術」を活かし、高付加価値グレードを順次市場に投入する。 石油系プラスチックフィルム並みの耐熱性と耐衝撃性に加えて、柔軟性や高い透明性についても技術確立したことから、サンプル評価を進める。今後、耐熱性、耐衝撃性が要求される成形用シートをはじめ、柔軟性を活かした包装用、工業用フィルムなど、幅広い分野に本格普及を推進する。 同社はPLAフィルムの本格的な市場成長を見据えて、今後は国内外で逐次増産体制を整えることで事業を拡大し、2010年にはグループ売上高250億円を目指す。 【東レセハン株式会社(Toray Saehan Inc.)の概要】 (1)事業内容:ポリエステルフィルム、フィルム加工品、ポリエステル長繊維、不織布、及びポリエステルチップの製造販売 (2)設 立:1999年10月 (3)資本金:3,569億WON(403億円) (東レ90%、セハン10%) (4)代表者:◇代表理事会長 中谷 修(東レ常務) ◇代表理事社長 李泳官(東レ常任理事) (5)従業員:877人(内東レ出向者8名) (2005年12月末現在) (6)売上高:6,611億WON (2005年実績) ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1143446667.doc |