2006年04月04日
新日石、水素エネルギー開発に15億円の「公益信託基金」創設
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:新日本石油

 次世代クリーンエネルギーの一つとして、水素の利用研究が活発化してきたが、新日本石油は4日、「水素社会」の早期到来をめざして「公益信託 ENEOS水素基金」を創設し、水素エネルギーの供給に関する基礎研究に対して大型助成金を支給すると発表した。
 
 受託者は中央三井信託銀行。信託財産は総額15億円で、年間助成金額は5000万円以内。1件当たりの上限を1000万円として毎年数件ずつ助成する。4月下旬から募集を開始する。
 
 助成する研究内容は、水素エネルギーの製造・輸送・貯蔵のほか、CO2固定化に関連する技術分野で独創的、先進的なものとしている。審査は運営委員会(委員長候補、太田健一郎・横浜国立大学大学院教授)で行う。
 
 水素は、CO2や有害物質を排出しない次世代の新エネルギーとして期待され、すでに一部定置式燃料電池や、自動車に搭載しての移動式燃料電池などとして利用されているが、輸送や貯蔵にコストがかかるなど、まだ多くの課題をかかえている。このため同社は、大型助成金を今後安定的に支給することによって関連研究を促進し、水素社会の早期実現に貢献することにした。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1144140892.doc