2006年04月06日
旭化成ケミ、ANの対中輸出価格を再引き上げへ
原料高に対応、4月分をトン1,500ドルでオファー
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズはこのほど中国のAN(アクリロニトリル)需要家各社に対してANの4月の輸出価格をトン当たりCFR1,500ドルに引き上げたい意向を伝え、同意を求めた。

 ANの対中輸出価格は、今年1月の同1,340〜1,350ドルをボトムに2月が1,370〜1,390ドル、3月が1,400〜1,420ドルと小幅ながら上昇してきている。これは、旭化成ケミカルズをはじめとしたアジア地域の対中輸出各社が原料プロピレンとアンモニアの価格の高騰に対処して底上げを進めてきたことによるもの。

 同社が4月分をさらにもう一段引き上げることにしたのは、4月以降も引き続き原料の需給バランスがタイトで、また価格も強含みで推移する見通しにあるため。

 ANのアジア地域の需給バランスも、アジアの主要ANメーカーの定修が3〜4月に集中するため再値上げの客観条件はあるていど整っているといえる。ただし、中国の需要家の多くは、これ以上の値上げを受け入れると採算を維持できなくなるとして3月以降は輸入を手控えはじめており、4月分の交渉は難航すると見られている。