2006年04月07日
三菱レイヨン、MMAと関連製品の輸出価格を引き上げへ
MMAモノマーとMAAは10%、高級エステルは5〜7%アップ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは7日、MMAモノマーとMAAモノマーならびにその誘導品の高級エステルの輸出価格を4月1日出荷分から引き上げることにしてアジア各国の需要家と交渉を開始したと発表した。

 上げ幅は、MMAモノマーとMAAモノマーがともにトン当たり150〜200ドル、高級エステルが同200〜250ドル。アップ率はMMAモンマーが10%、MAAモノマーが10%弱、高級エステル(BMA、HEMA、GMAなど)が5〜7%となる。

 今回の3製品の輸出価格の引き上げは、昨年8月に打ち出した同200ドル平均の値上げいらい7ヵ月ぶりとなるもの。値上げの理由としては、4〜6月期のナフサ価格がキロリットル当たり4万7,300円に再上昇する公算が濃厚となってきたのに加えてメタノール価格や燃料費も高騰が続いていて採算が一段と厳しくなっている点を挙げている。

 一方の需要は、中国をはじめとしたアジア地域全体で3製品とも昨年以上の伸びを続けており、供給能力の拡大がしばらく途絶えていることもあって需給バランスは全体にタイト気味となっている。

 そうした中で4月から6月末までの間に三菱レイヨンやクラレのMMAモノマー設備が定期修理のため運休することになっているので、この間は完全なタイトバランスになるという。特にMAAは品不足が深刻になる見通しで、同社では国内ユーザー向けの供給を優先せざるを得ないので輸出カットが必至になると説明している。

 ちなみに同社では、メーンのMMAモノマーの今年のアジア地域の需要は前年比6〜7%増の106〜107万トンになると予想している。