2006年04月11日
SMの中国の輸入価格、再び1,000ドル超え
ナフサとBZの高騰で市場に先高観
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 わが国のSM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、中国が輸入するSMのCFR価格は4月に入って再びトン当たり1,000ドルの大台に乗ってきた。

 3月末に日本や韓国のSMメーカーが中国の大手需要家やトレーダと契約した4月渡し分の平均は同,1,020〜1,030ドルとなっている。3月渡し分に比べると40〜50ドル高となる。1,000ドルの大台超えはおよそ1ヵ月ぶりとなる。

 ここにきてわずかとは言え反発してきたのは、わが国をはじめアジア各地で複数のSMプラントが定期修理に入ったため3月以降の供給力が縮小してきたこととナフサならびにベンゼンの国際相場が再び上昇傾向をたどり始め中国のユーザーとトレーダの間に先高観が広まったと見られている。

 ただし、広東省恵州にSHELL/CNOOCが建設した年産55万トンのSMプラントが3月末以降にフル稼動入りしたと伝えられることもあって、わが国のSMメーカーの多くは今後の市況について楽観できないとしている。