2006年04月12日
宇部興産、ポリイミドフィルム第9期増設に着手
FPD(フラットパネルディスプレイ)向け需要の急増に対応
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:宇部興産

 宇部興産は12日、液晶テレビやプラズマテレビなど薄型テレビ向けにポリイミドフィルムの需要が好調なため、宇部ケミカル工場(山口県)で現在建設中の第8期増設に続いて、第9期増設にも着手したと発表した。稼動開始は07年10月の予定。生産能力はさらに20%アップする。同時に原料モノマーの増強も行う。

 ポリイミドフィルムは耐熱性に優れ、電子情報関連機器の基板材料などに使用されている。携帯電話、パソコン、デジタル家電などの市場拡大、高機能化に伴い需要は今後も年率15%以上のペースで拡大すると見込まれている。

 同社のポリイミドフィルム「ユーピレックス」(商品名)は、とくに寸法安定性に優れ、LCD(液晶表示装置)やPDP(プラズマディスプレイ装置)分野向けを主体としたTAB(Tape Automated Bonding:IC自動実装方式)用途で高いシェアを占め、業界標準を確立している。
 
 一方、大型液晶分野でもパネルの高精細化に伴いCOF(チップ・オン・フィルム)方式の比率が高まりつつあり、この用途でも同商品は高い評価を得ている。
 
 同社は現在、今年9月の商業運転開始を目指して第8期設備を建設中だが、今後も大幅な需要増が見込まれるため、積極的に生産能力を増強していくことにした。第10期以降の増設についても検討中である。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1144817095.pdf