2006年04月12日
台湾・CCPの定修後の立ち上げが遅延
BPAのアジアの需給が一段と逼迫に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外)
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域におけるBPA(ビスフェノール-A)の需給バランスがここにきて一段とタイトになってきた。3月中旬以降に極東地域のBPAメーカーのうちの4社がBPA設備の定修に入っているのに加えて、台湾・CCPがPH(フェノール)プラントの定修後の立ち上がりの失敗によってBPA設備の運休も余儀なくされているため。
 
 このため現在の運休設備は、出光興産・千葉の年産8万トン、台湾・南亜の同10万トン、韓国・KUMUHOの同13万3,000トン、同・KGPCの同12万トンとCCPの13万5,000トンの各設備。
 5月には三菱化学・鹿島の同22万トンプラントと三井化学・名古屋の同21万トン装置が定修に入る予定。CCPのPH設備の再稼動が遅れると5月も引き続きアジア地域の需給はタイトのまま推移することになる。
 
 こうした背景から、アジア市場では中国のエポキシ樹脂(EX)メーカーを始めとした需要家の多くが先高観を強めており、スポット価格が上昇中。5月分はトン当たりCFR100ドル上がって1,400ドルとなる公算が濃厚となってきている。