2001年08月29日 |
経産省、来年度テーマ「マイクロ化学プロセス」に挑戦 |
“微小流路”高収率で副生品出ない |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省化学課は、2002年度の技術開発テーマとして「マイクロ化学プロセス技術」の開発を取り上げる方針を決めた。すでに同省産業機械課とともに、内閣府に対して特別予算枠から初年度分10億の配分を要求しており、近く折衝に入るという。 マイクロ化学反応プロセスというのは、化学反応を数十~数百ミクロンという微小流路内で起こさせることによって、表面積当たりの原料収率を高め、生産の高効率化、省エネ化を図るという画期的な反応方式のことで、実現すれば(1)実験段階から生産段階へ移行するのに、これまでのようにスケールアップ試験をしなくてよい(2)このため開発から生産段階までのスピードが大幅に短縮され、新規企業化に有利である(3)“反応する場”が小さいため反応収率が高く、副生品がほとんど出ない。原料通りのものが生産できる、など期待されるという。 化学課では「このプロセスはファインケミカルなど多品種少量生産するのに最適。生産コストが下がり、競争力も大幅に強化されるはずだ」といっている。 予算を確保次第、産業機械課と連携して計画を具体化するが「研究組合」方式での取り組みとなる公算が強い。 |