2006年04月14日
BZの国際スポット相場が反発
韓国のFOB価格、780ドルにアップ
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 BZ(ベンゼン)の国際スポット相場が今週半ばから反騰してきた。原油の国際スポット相場が再度高騰してきたのが起爆材となってのもの。
 
 世界最大のBZ供給国である韓国の石油精製企業による12日以降の輸出価格はFOBトン当たり780ドル前後となっている。それ以前に比べると30〜40ドル高い。アップ率は4〜5%ということになる。これを受けるかたちで、最大消費国の米国における国内価格の多くは3月比でガロン当たり10セント引き上げられて280セントとなっている。トン当たりに換算すると、30ドルアップの840ドルというのが現在の同国の平均スポット価格となっている。3月平均に対する上昇率は4%弱となる。
 
 BZの国際スポット相場は2月に一旦高騰したもののすぐに下降に転じ、3月一杯はコントラクト価格ともども低水準で推移してきた。
 それがここにきて上昇に転じてきたのは、韓国の精製企業各社が原油の高騰に音を上げて米国向けのスポット相場の底上げに踏み切り、そして同じジレンマに陥っていた米国のリファイナリー各社がそれに呼応して国内価格の引き上げを相次いで表明したため。韓国勢のFOB価格と米国の市場価格の間には同60ドルの格差があるが、わが国の関係者の多くは、韓国・米国間の最近のフレートから判断するとむしろ小さいと分析している。
 一方、スポット相場の今後の行方については、アジア地域におけるSMの需要と市況の先行きが不透明なので容易に予想できないという関係者が多い。