2001年08月29日
石化用ナフサの7月の輸入価格、2万3,218円に
前年同月を3,321円(16.7%)上回る
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:財務省

 財務省が29日に集計した7月の輸入通関統計によると、石油化学用ナフサの同月における輸入通関価格の加重平均はトン当たり2万3,218円となった。総輸入数量が203万7,680キロリットル、総輸入金額が473億998万8,000円となったことによる。これに伴う国産ナフサ価格は同2万5,200円となる。

 7月の輸入通関実績を前月の実績に比較すると、総輸入数量は1.1%減、総輸入金額は0.6%減、平均単価は0.5%高となる。1キロリットル平均118円のアップということになる。ドル単位の価格は若干下がったが、円安の進行で円単位では逆にわずかながらも上昇する結果となった。
 
 前年同月と対比すると、総輸入数量は18.8%減、総輸入金額は8.2%減となる。輸入数量が大幅に前年を下回っている点が注目される。日本のエチレンセンターの多くが内外の需要の縮小に対応して減産に取り組み始めたことによるもの。平均単価は16.7%高い。1キロリットル当たり3,321円もの値上がりである。
 
 この1年、多くの石油化学製品の価格はほとんど変動なくきている。ナフサの高騰に対処して打ち出した値上げの計画が需要家の強い抵抗で実現できないままきているからだ。それだけに7月のナフサ価格が引き続き高止まりとなったことで、石油化学企業は一段と厳しい局面に立たされることになる。


http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/price/oncif>原油・ナフサ輸入CIF価格推移(表)
http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/price/oncifg>原油・ナフサ輸入CIF価格推移グラフ
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