2001年08月28日
世界のエチレン設備、今年の増加分は年産380万トン
次に集中するのは2004~2005年
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF

 エチレンセンターならびに大手商社がこのほど世界各地におけるエチレン装置の新・増設計画を調査したところ、年内に完成・稼動する新・増設プラントは7社合計で年産380万4,000トンとなる見通しになってきた。ただし、7社のうちのBASF/FINAの90万7,000トンプラントの完成は来年年明けにずれ込む可能性もある。
 
 今年に入ってすでに完工したエチレンプラントの新・増設工事は、米・FPCの同81万7,000トン能力の新プラントの建設と、タイ・ROC(ラヨン・オレフィンカンパニー)の同20万トンの能力増強工事の2件。いずれの工事も8月中旬に完工し両プラントとも順調に稼動している模様。うちROCは既存の同60万トンプラントの定修時に同20万トン分を増強したもの。
 
 これらに続くのは、マレーシア・オプティマルの同60万トン、アルゼンチン・ダウ/リプゾールの同45万トン、オランダ・ダウの同60万トン、米・BASF/FINAの90万7,000トン--の各新設備と、韓国・湖南石油化学の同23万トンの手直し増強設備である。
 
 昨年に続く新・増設ラッシュといえる。もっとも、来年と再来年はあまり目立った大型投資はなさそう。来年の拡大規模は同162万トン、再来年は138万5,000トンと見られている。しかし2004年は同310万トン、2005年は同487万トンの新・増設となる見通しにある。中東が中心の舞台となりそう。