2001年08月28日
旭美化成のPC工場も近く完成し試運転
台湾で日系企業が相次ぎPCの工業化へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 台湾の奇美実業と旭化成の共同出資会社である「旭美化成股ブン有限公司」は、かねてから台湾・台南県の奇美実業本社工場内敷地で年産5万トン能力のポリカーボネート製造設備の建設工事を進めていたが、間もなく完工する見通しとなった。ただちに試運転に入ることになりそう。
 
 「旭美化成」は、奇美実業51%、旭化成49%の共同出資によるPC専業会社で、資本金は12億3,000万新台湾元。第1期プロジェクトとして年産5万トン設備の建設工事を2000年2月から進めている。ただし、基礎設計は同10万トン能力となっている。建設所要資金は約25億新台湾元となる見込み。完工後ただちに試運転に入り、年明けから営業運転に移ることになる見通し。
 
 同社は、旭化成が開発した“非ホスゲン・非塩化メチレン”型の次世代製造技術によって、現地のOA機器メーカーや光ディスクメーカー向けを中心に独自の高機能製品を工業化していく。
 
 台湾ではこれまで必要なPCは全て日本などからの輸入品でまかなわれてきていた。しかし、需要の急成長を睨んで、同社のほか、出光石油化学と台湾・FPCの合弁会社「台化出光石油化学」も現地に同5万トンの新プラントを建設中であり、相前後して完工することになる。