2006年04月27日 |
「持続可能な経済社会システム」産構審部会が報告 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経産省は27日、「持続可能な経済社会システムに向けて」と題する産構審基本政策部会(部会長:橘木俊詔・京都大学大学院教授)の第1期報告内容を公表した。 わが国経済社会は、少子高齢化・人口減少、グローバル化、知識経済化といった環境変化が進む中で、これまでの社会システムでは対応が困難となってきた課題をいくつか抱えている。同部会は昨年4月からこれらの課題を中心に、今後のあり方や政策の方向性などをを議論してきた。 報告書は(1)ゆっくりと進む大変革(2)持続可能な経済社会を実現する2つのトライアングル(3)8つの政策課題、の3章からなり、政策課題の章では以下の8項目を取り上げ、現状認識や、政策アイデアなどを述べている。 (1)社会保障制度改革 (2)公共の担い手の多様化 (3)「人材」の育成と活用 (4)男女の働き方の見直しと少子化対策 (5)自由競争と信頼ある社会を両立する企業行動 (6)いわゆる「格差」と挑戦・再挑戦 (7)安定的なマクロ経済環境 (8)経済活力を阻害しない税・社会保障負担 このうち(7)の「安定的なマクロ経済環境」では、「財政健全化を実現するためには、政府の行動規範を明らかにすることが重要である」としたあと、「当面の目標として、2010年代初頭における国・地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化が閣議決定されており、まずこれを確実に達成することが第一となる」としている。 さらに「財政健全化の方法」として(1)民需主導の持続的な経済成長を実現し税の自然増収を図ること(2)政府自身が歳出削減を行うこと、の2つがとくに重要であると報告している。なお、同省では28日からパブリック・コメントを募集し、それを踏まえて最終とりまとめを行うことにしている。 |