2006年04月29日
新日石、BZの価格交渉は810ドルで決着
4月比73ドル高、国内価格は98.2円に
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:新日本石油

 新日本石油はかねてから国内外の大手需要家との間でベンゼン(BZ)の5月分のコントラクト価格(ACP=アジア・コントラクトプライス)の交渉を進めていたが、このほどトン当たり810ドルとすることで合意した。
 
 同社の当初の打ち出し価格は同860ドルであったが、需要家側の強い反発で下方修正した。しかし4月と3月のACPに対しては73ドルもの値上げとなる。最近のボトルの昨年12月に対比すると180ドル高い。国内価格はキログラム当たり98.2円となる。4月に比べると6.1円高い。
 
 値上げを実現できた背景としては(1)アジア地域におけるBZの需給バランスが4月におけるアジアから米国への大量輸出によって大幅に改善されたこと(2)原油価格の高騰でBZの国際スポット価格が上昇してきたこと--の2点を挙げている。
 これによって、国内のスチレンモノマーメーカーやフェノールメーカーは早急な価格修正の必要に迫られることになりそう。