2006年05月19日
アジピン酸のアジア市況が急反発
需給の逼迫でトン1,900〜1,950ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 ナイロン66の原料であるアジピン酸のアジア地域の市況が急騰してきた。今年1〜2月は中国や台湾、さらには韓国などのCFR価格がトン当たり1,200ドル前後にとどまっていたが、今週前半の価格は同1,900〜1,950ドルに達している。
 
 これには、ナイロン66の需要が各地で活発化している中で、最大手メーカーのデュポングループのインビストが4月から5月にかけて年産22万トン能力の大型プラントの事故を起こし、大幅減産を余儀なくされたことが大きく影響している模様。
 アジピン酸のメーカーは、世界でもインビスト、ローヌプーラン、旭化成ケミカルズ、ラビッチ、陵陽石油化学の計5社を数えるだけ。総設備能力は年産280万トンと見られている。