2006年05月26日
L-Lの出荷の好調が続く
4月の実績、前年の4.7%増
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の出荷の好調が続いている。4月の総出荷数量は7万7,220トンで、前年同月の実績を4.7%上回った。3ヵ月連続の前年同月超えであり、しかも伸び率が2月4.8%、3月5.7%、4月4.7%増と各月とも高い点が注目される。汎用樹脂の中ではめずらしい現象を呈しいる。

 4月の総出荷数量のうち、国内向けは6万7,338トンで前年同月比が3.5%増、輸出が9,882トンで同13.5%増となっている。輸出の伸びは4月にとどまらず1〜3月も高く、1月は21.4%、2月は49.3%、3月は14.8%であった。他の汎用樹脂異なり、アジア地域全体で強力な市場基盤を構築している点が伺える。C6コノマーによる高機能品種で他の国にない人気を得ることに成功しつつあるのが大きいと言える。
 
 国内では、既存の高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)に替わってフィルム分野で圧倒的なシェアを確保している。HP-LDPEのフィルム用品種の4月の出荷量は2万1,445トンで、前年同月を0.9%下回っているが、L-LDPEの場合は4万8,398トンに達し、前年同月を3.1%上回っている。強度とコストパフォーマンス両面で優位にあるためと見られ、したがって今後もL-LDPEは引き続き安定成長を続けるというのが関係者に共通した見方となってる。