2006年06月08日
三菱化学、PTAの対中輸出価格を再引き上げ
6月分、前月比トン30ドル高の940ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学はこのほど、中国の大手ポリエステル重合企業との間でPTAの6月の輸出価格交渉をまとめた。CFRトン当たり940ドルとすることで各ユーザーの同意を取り付けたとしている。
 
 同社の5月の輸出価格は同910ドルであったので、6月分は同30ドルの値上げとなる。上げ幅を同30ドルとしたのは、原料PX(パラキシレン)の6月の価格が5月比で同30ドル引き上げられることに伴う直接のコストアップ分が同20ドルとなるのに加えて、用役費や物流費等の高騰によるコストプッシュ分が同10ドルとなるため。
 
 これで同社の中国向けPTAの輸出価格は、3月の同860ドルを底に3ヵ月連続で引き上げられることが確定した。これには、日本、韓国、インドネシア、台湾、中国、パキスタンなど多くの国でPTAプラントの操業トラブルや定修が相次ぐ事態となってきたため中国の需要家の間に品薄感と先高観が広がってきたことが大きく作用していると見られる。