2006年06月12日
東ソー、VCMの対中輸出価格を引き上げ
6月分、トン650〜660ドルで需要家を説得
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

東ソーはかねてから中国のPVC(塩ビ樹脂)大手企業との間でVCM(塩ビモノマー)の6月の輸出価格交渉を進めていたが、このほど、トン当たりのCFR価格を650〜660ドルに引き上げることで各社の同意を得た。

 5月の価格は同620〜630ドルであったので、6月分は同30ドルの値上げとなる。これで同社の中国向けVCMの価格は、4月の同580ドルをボトムに3ヵ月連続で引き上げられることになった。

 同社が今回も中国の需要家各社を説得できたのは、中国におけるPVCの需要が国内の海水浴用品等の日用雑貨向けを中心に順調に拡大してきたことによってVCMの需給バランスが一段と引き締まってきたためと見られる。今後の同国のPVCの需要は、欧米で人気の高品質の加工製品向けに一層活発になる見通しにあり、このためわが国からの高品質PVCの輸出にも加速が付くと見られている。