2006年06月14日
「非鉄金属安定確保を」資源戦略研究会が報告
【カテゴリー】:行政/団体(経営)
【関連企業・団体】:経済産業省、資源エネルギー庁

 経産省は14日、「非鉄金属資源の安定供給確保に向けた戦略」と題する、資源エネルギー庁長官の私的研究会、資源戦略研究会(座長、渡辺徹郎東大大学院教授)の報告書を公表した。
 
 非鉄金属資源の消費量は世界的に拡大しているが、経済成長が続く中国では、国内消費の拡大から銅・ニッケル等で資源輸入国となり、わが国と競合関係が生じている。その一方、レアメタルなどは中国、南アフリカなどの特定国に偏在している。
 
 報告書は、今後資源セキュリティを確保していくためには、多面的・総合的なアプローチを戦略的に展開していくことが重要とし、そのための取り組みとして(1)探鉱開発の推進(2)リサイクル推進(3)代替材料の開発(4)レアメタルの備蓄、などを提言している。
 
 「探鉱の推進開発」では、具体的な対策として、次の点を強調している。
(1)アフリカなどリスクの高い地域における探鉱開発に対する融資等を積極的に実施する(JOGMEC、JBIC 等)
(2)偏在の著しいレアメタルの供給源多様化に向け、JOGMECによる海外資源調査を推進。
(3)わが国企業の資源権益確保上の交渉力向上に向け、鉱山における低コスト・高効率な資源生産技術を開発。
(4)資源国における投資環境改善のため、APEC等のマルチ会合のほか、EPA等の政策協議の場を積極的に活用する。