2006年06月15日
旭化成ケミ、水島「オメガプロセス」商業運転入り
プロピレン能力、5万トン増加し年産35万トンに
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ
水島工場全景

 旭化成ケミカルズは15日、水島製造所(岡山県倉敷市)内に建設中だった、独自開発の接触分解装置「オメガプロセス」実証プラントが完成し、商業運転を開始したと発表した。所要資金約20億円、2004年に着工した。

 1993年から運転中の芳香族用「アルファ」プラントとともに、同製造所の最適生産体制を構築し、コンビナートの競争力を強化する。

 オメガプロセスは、石化や石油精製プラントから副生するC4・C5ラフィネートを原料とし、独自の触媒を使って低温条件下でエチレン・プロピレンを製造する装置。省エネで、プロピレン生産比率を高めることができる。同工場のプロピレン生産能力は、現在の年産30万トンから実質5万トン増の35万トンとなる。

<オメガプロセスの特長>
(1)オメガプロセスの導入で、オレフィン生産量あたりのエネルギー使用量を3%以上低減させることができる。CO2排出量も大幅に削減可能となる。

(2)エチレン1に対して、プロピレンを4生成するという、選択的なプロピレン製造を初めて可能にした。従来のナフサ熱分解法ではエチレンに対するプロピレン生産比率は0.65が最大だったが、オメガプロセスを組み合せることで0.8にすることを可能にした。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1150350871.doc