2006年06月16日
三井化学、BPAの輸出価格150ドル上げ目指す
アジアのPCメーカーは上げ幅の縮小を要求
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はアジア地域のPC(ポリカーボネート)メーカー向けの7〜9月期の輸出価格を4〜6月期比でトン当たり150ドル引き上げることにして需要家各社と折衝に入った。原燃料の高騰分を製品価格に転嫁するにはCFR1,650ドルへの引き上げが不可欠なので、何としてもユーザー各社を説得したいとしている。
 
 これに対してPCメーカー側は、PCの価格が昨年11月をピークにアジア全域で軟化を続けているので150ドルの値上げは受け入れがたいとして上げ幅の大幅な縮小を強く求めている。したがって、しばらくは膠着状態が続く公算が濃厚といえる。
 ただし最近の関係各社の間では、市場に溜まっているDVDの在庫が8月に入ると急速に縮小するとの見方が広がっている。したがって、三井化学などBPA各社が腰を据えて説得を続けていけばPCのアジアの需給バランスが回復してBPAメーカー側にとって有利な市況環境を取り戻せることになりそう。