2006年06月21日
アジアのエチレン相場が続伸
東南アジアでは1,200ドル台に
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域でエチレンのスポット相場が続伸している。大手商社筋によると、直近の契約価格は極東でトン当たり1,140〜1,190ドル、東南アジアで同1,220〜1,240ドルとなっている。
東南アジア地域におけるエチレン相場の1,200ドル台は、04年9月の上・中旬に1,220〜1,280ドルをつけていらいとなる。
 
 直近のアジア相場のうちの極東の価格は、1週間で同30〜50ドル上がったことになる。一方の東南アジア地域における上げ幅は同10ドル前後と小さい。しかし6月早々の平均に比べると同60ドルもの上昇となっている。
 ここにきてのアジア地域におけるエチレン価格の続騰の背景について、多くの商社は、ポリエチレン、PVC、SMといったエチレン系誘導品の需要が中国を中心にアジア全域で活発化し、同時に市況も再び上昇し始めたことが最大の要因と分析している。一部には、今年夏場以降にアジア各地でメタセシス処置が相次いで稼動するのでエチレンの需給が先行き逼迫するとの見方が市場に広がってきたことが要因の一つと指摘する向きもある。
 もっとも、今後については、なお強含みで推移するとの見方で一致している。