2006年06月22日
PEの5月の出荷、フィルム品種が高い伸び
値上げを見込んでの前倒し需要が発生か
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレンメーカーによると、5月の受注の中ではLDPE、HDPEともにフィルム用品種に対する注文が特に活発であった点が大きな特徴として挙げられるという。
 フィルム用品種はLDPEの中でもHDPEの中でもかねてから他を大きく圧倒する高い構成比を維持、両樹脂の国内の需給バランスを大きく左右してきた。
 そのフィルム品種に対しては、5月に入ると同時に多くの加工メーカーが活発な引き合いを寄せるようになり、それに伴い、同品種の5月トータルの出荷量も最近にない高い伸びを遂げる結果となった模様。

 LDPEのフィルム用品種の対前年同月比は9%強に、またHDPEのフィルム用グレードの伸び率は9%弱となったようだ。主要品種の中では最大の伸張率といえる。この背景については、多くのPEメーカーが値上げの表明を受けての前倒し需要の発生が要因と分析している。ただし、PPのフィルム用品種の伸び率は約4%で、両PEの成長率をかなり下回ったと見られている。