2006年06月27日
汎用5樹脂の出荷の1〜5月計、4樹脂が前年超え
国内向けはPSとPVCが前年同期を下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の出荷の1〜5月の累計は、合計5樹脂のうちポリオレフィン3樹脂とPVCの計4樹脂が前年同期の実績を上回った。PSは3〜4月の国内向けの不振が響いて唯一の前年同期割れとなった。
 
 汎用5樹脂のうちポリオレフィン3樹脂は、国内向けが小幅ながらも軒並み前年を上回っている点が注目される。ただし、主力のフィルム用品種は3樹脂とも全て前年を下回っている。代わって、LDPEでは加工紙用が、HDPEでは中空成形用が、そしてPPでは射出成形用がそれぞれ前年を上回ってフィルム用の落ち込みをカバーしている。LDPEの加工紙用の伸びは、食品メーカーなどの需要家の多くが機能性包装材をより強く求めるようになってきたためと見られる。HDPEの中空成形用の伸びには、ガソリンタンク向けの需要の増加が、またPPの射出成形用の成長には自動車部品向けとパレット向けの需要の順調な拡大がそれぞれ寄与している模様。
 
 PSとPVCの国内向けは、いずれも最大消費分野の低迷をカバーする需要分野が現われなかったためマイナス成長となった。
 一方の生産は5樹脂全てが前年同期を下回っている。エチレンプラントの定修・運休が前年同期より多かったためと見られる。
 汎用5樹脂の1〜5月計の生産・出荷実績は別表のとおり。

【関連ファイル】
汎用5樹脂の生産・出荷の1〜5月計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1151381145.xls