2001年08月20日
SMもPSも7月は減産が一段と進む
内需はいずれも前年同月を大きく下回る
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が20日に集計したところによると、スチレンモノマー(SM)とポリスチレン(PS)の7月の生産数量は、前月に対しても前年同月に対してもさらに縮小するかたちとなった。前年同月との対比はSMが85%、PSが75%となっており、前月比もSMが98%、PSが96%にそれぞれ縮小している。
 このように両製品業界がともに減産を強化したのは、いずれの製品も内需が一段と縮小する傾向を強めてきたことによる。それでもなお、月末在庫はいずれも前年同月を上回っている。特にPSは13%もの増加となっている。内需も海外からの注文も各社の当初の予想以上に減少してきたためだ。
 SMの出荷実績は、輸出こそ前年同月を5%上回ったものの、肝心の内需が17%もの減少となったためトータルでは11%減という結果になった。内需はAS向けの2%増を除いて全て前年割れとなっている。
 一方のPSの出荷は、内需が11%減となったのに加え、輸出も34%減ったことからトータルは14%もの大幅減となった。内需は全分野がマイナス成長となっている。中でも電機工業用の縮小(25%減)が目を引く。
 両製品の7月の生産・出荷実績は次の通り。かっこ内は前年同月比。
 
 [SM]▽生産  =22万0,937トン( 85%)
     ▽内需  =15万3,906トン( 83%)
     ▽輸出  = 7万5,708トン(105%)
     ▽内需内訳
     GP・HI= 7万3,000トン( 77%)
     FS   = 1万4,026トン( 76%)
     AS   =   6,621トン(124%)
     合成ゴム = 1万1,971トン( 86%)
     不飽和ポリ=   6,721トン( 93%)
     ABS  = 2万0,366トン( 87%)
     その他  = 2万1,201トン( 90%)
     
 [PS]▽生産  = 7万6,064トン( 75%)
     ▽内需  = 7万6,080トン( 89%)
     ▽輸出  =   8,507トン( 66%)
     ▽内需内訳
     電機工業用= 1万7,189トン( 75%)
     包装用  = 2万9,905トン( 94%)
     雑貨産業用= 1万3,366トン( 94%)
     FS用  = 1万5,620トン( 95%)