2006年06月28日
三井化学、ビスAの値上げ幅訂正、キロ30円に
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は28日、ベンゼンの国際市況急騰に対応するため、5月に打ち出したビスフェノールA(BPA)の値上げ幅を訂正すると発表した。BPA値上げ幅は6月1日出荷分以降キログラム当たり20円としていたが、30円に訂正する。
 
 同社は5月23日にナフサやC重油の高騰を理由にBPAの値上げを発表したが、この時点でベンゼン価格の上昇は見込んでいなかった。しかしベンゼン価格はその後、原油の高騰、米国のガソリン基材向け需要増などを背景に急騰し、6月初旬のアジア・スポット価格はトン当たり1,000ドルを超える水準となった。
 
 夏以降、若干の調整局面は予想されるものの、それでも第3四半期のアジア契約価格(ACP)は、7月950ドル、8〜9月900ドル、平均トン917ドルの高値で推移すると予想される。為替1ドル=115円で換算すると、日本契約価格はキロ110円レベルとなる。
 
 同社は前回打ち出したBPA値上げ価格には、ベンゼンは100円水準のままで計算していた。このため今後の収益確保には、この部分の転嫁が必要と判断し値上げ幅を上方修正した。