2006年06月28日
日軽金と双日、ベトナムに水酸化アルミ55万トン工場建設へ
アジア最大規模、原料ボーキサイト産地に近く
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:日本軽金属

 日本軽金属と双日の両社は28日、ベトナム化学公団(VINACHEM、本社:ハノイ)と、傘下のサウスベーシックケミカル社(SBC、本社:ホーチミン)と共同で、アジア最大規模となるケミカル用途水酸化アルミニウム工場の建設について事業性調査を開始すると発表した。
 
 プロジェクト推進に関するベトナム首相府の承認が得られ次第、原料ボーキサイトの産地である同国南部のラムドン省で工場建設に着手する。

 4社は、2008年までにボーキサイト鉱区の探査により最終的な工場建設地を選定し、建設を開始する。水酸化アルミニウムの生産能力は年間約55万トン、総事業費は約400億円の見込みで、資金調達は、国際協力銀行の資源金融を中心とする予定だ。

 日軽金は、水処理材、無リン洗剤用ビルダーや人工大理石、難燃剤などの原料向けに水酸化アルミニウムではアジア最大の生産能力を持っている。
 
 現在、日本の清水工場で水酸化アルミニウムおよびアルミナを生産しているが、ベトナムの新工場完成後は、水酸化アルミニウムの生産拠点を移転する計画。SBCは、傘下にボーキサイト鉱区を持つ鉱山会社を保有し、水酸化アルミニウムを生産しており、共同プロジェクトを通じて、両社のシナジーを発揮していく方針。

 双日は、ベトナムを注力地域と位置付け、化学品関連では、肥料の製造・販売やケミカルタンクの運営などを手がけてきた。今回のプロジェクトでは、現地でのビジネス実績を生かし、エンジニアリングのサポートなどを行う。また、生産された水酸化アルミニウムの販売では、全世界のマーケティングに取り組む。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1151484700.pdf