2006年06月30日
TPC、中国向けLDを1,300ドルでオファー
ナフサ高に対応、6月比30〜40ドル上げ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 シンガポールのザ・ポリオレフィンカンパニー(TPC)はこのほど、中国のポリエチレン加工各社に対して高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)の7月引渡し分の価格をトン当たりCFR1,300ドルに引き上げると通告した。

 6月の価格に対しては同30〜40ドルの値上げとなる。ナフサ価格の高騰に対応してのもの。
 中東を含むアジア諸国のポリオレフィンメーカーの間では、先週初頭以降に対中輸出価格の引き上げを表明するところが相次いでいる。日本の大手商社も同様の動きを強めている。これには、最大の消費国である中国の樹脂加工企業の多くが、各樹脂の先高観の広がりと在庫の縮小を背景にサプライヤー各国に引き合いを活発化させていることが引き金になっている。
 供給側の一つのTPCは、かねてからアジア地域全体の市況に大きな影響力を持つ。そのTPCは7月から8月にかけてPCS(シンガポール石化)とともに定修を実施するので当面の輸出量は大幅に縮小する見通しにある。これもあって、今回の同社のオファー価格が中国側にそのまま受け入れられる可能性はかなり高いとの見方が一般的だ。