2006年07月11日
三菱レイヨン、樹脂成形材料の価格を改定へ
ポリエステル系製品を対象に5〜8%引き上げ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(新製品/新技術、市況)
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは11日、ポリエステル樹脂系各種成形材料の販売価格を7月18日出荷分から引き上げることにして需要家各社と折衝を開始したと発表した。

 対象は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)の「タフペットPBT」、PBTにポリカーボネート(PC)やナイロン樹脂等を組み合わせたコンパウンド「ダイヤアロイ」、PBT、PC、ナイロン樹脂、ABS等に炭素繊維を配合した複合材料「パイロフィルペレット」の3品種。
 上げ幅は、「タフペットPBT」と「ダイヤアロイ」の一般グレードがキログラム当たり20円、難燃グレードが同40円。アップ率は、一般品種が5%、難燃品種が8%となる。
「パイロフィルペレット」については、炭素繊維の含有量10%当たりキログラム100円引き上げることにしている。ちなみに「パイロフィルペレット」の炭素繊維の含有率は品種によって10%、20%、30%、40%の4通りとなっている。

 今回の値上げは昨年4月に一律同20円引き上げていらいとなるもの。値上げの理由としては、1-4ブタンジオールやPTA等の原料モノマーと難燃剤などの副資材の高騰による採算の悪化を挙げている。
 これら同社のポリエステル樹脂系成形材料に対する需要は、最近同社が育成に力を入れている高機能品種が自動車部品業界で人気を得はじめたこともあって順調に拡大しているという。中でも最近開発したPBT樹脂の新品種は、自動車メーカーや自動車ランプメーカーの間で高く評価され、海外に進出している日系自動車メーカーの協力部品メーカー等から技術の引き合いや現地生産に関する引き合いが相次いでいる。同社ではこうしたニーズに対しても積極的に対応していく考え。