2006年07月18日
積水化学、世界初「遠心分離不要の真空採血管」共同開発
採血から検査まで わずか2分、8月本格発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業、日東紡績、アイ・デザインの3社は18日、特殊な血球ろ過フィルターによって、遠心分離処理が不要なプラスチック製真空採血管を共同開発したため、8月から日東紡(ニットーボーメディカル)を通じて製品名「チューブ21ーS」として発売すると発表した。
 
 遠心分離処理が不要な採血管は世界初めて。積水化学は子会社の徳山積水工業に専用の生産ラインを新設し、7月から本格稼動に入っている。

医療機関で血液検査を行う場合、採取した血液を凝固させた後、遠心分離装置にかけて血清を分離する必要がある。このため採血してから検査までに約40分かかる。高速凝固剤入りの採血管でも15分必要だ。

「チューブ21ーS」は、血液凝固および遠心分離処理が不要で、採血から血液検査開始までの所要時間は2分で済む。

 特徴は(1)遠心分離装置が不要:真空採血管内に搭載した特殊な血球ろ過フィルターに血液を通すことで、検査対象の血清が分離できる(2)受診時間を短縮:採血から検査開始までに要する時間を最短で2分まで短縮できるため、トータルの受診時間の短縮につながる、など。2008年度の売上高6億円を目指す。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1153194474.doc