2006年07月18日
SMの国内向け出荷が17ヵ月振りに前年超え
上期の総出荷量は輸出の不振もあって前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が18日に集計したSM(スチレンモノマー)の6月の生産量は29万5,495トンで前年同月を5%上回った。また出荷量は30万1,078トンで同1%増となった。

 生産は4ヵ月振りの前年同月超えとなった。2社が定修を実施したが、定修工場以外は需要の回復を予想して全てフル操業した模様。

 一方の出荷は4ヵ月振りの前年同月超えとなった。注目されるのは国内向けが16万6,168トンで前年同月を6%上回った点だ。04年12月いらい17ヵ月振りの前年同月超えである。PS向けとABS向けはともに需要業界の減産が響いて減少したが、合成ゴム、AS樹脂、EPS向け等が順調な伸びを遂げたことが大きく作用した。

 しかし、輸出は13万4,910トンで前年を4%下回った。4ヵ月連続の前年同月割れである。ただし、数量は4月の9万6,351トンをボトムに急回復している。月末在庫は7万8,345トンとさらに縮小した。前月と前年同月をともに4%下回っている。

 こうした結果、今年上期(1〜6月)合計の生産量は160万458トンとなった。前年同期を2%下回っている。定修による運休設備の規模が前年同期を若干上回ったためと見られている。

 一方の出荷量は165万2,920トンで同3%減となっている。うち国内向けは93万3,527トンで前年同期を3%下回っている。消費量が最も多いPS向けが10%もの減少となったのが響いている。AS向けや合成ゴム向け、さらにはその他向けは順調な伸びを遂げている。

 輸出は71万9,393トンで同じく3%減となっている。3〜5月に定修が集中して輸出余力が前年を下回ったのが要因と見られている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1153210283.pdf