2006年07月21日
アジア各国、樹脂の対中価格の再引き上げ狙う
8月の船積み分を軒並み底上げの構え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、中東を含むアジア各国のポリオレフィンメーカーは中国向けの各種ポリオレフィンの価格を8月分も引き続き底上げする構えにある。来週明けから相次いで具体的な上げ幅を表明することになる見通し。
 
 中国に対してかねてから積極的にポリオレフィンの売込みを図っている主な国は、サウジアラビア、カタール、マレーシア、タイ、韓国、台湾、日本といったところ。中国がこれらの国々を中心に今年1〜5月中に輸入したポリオレフィン各樹脂の数量はHP-LDPEが38万2,502トン(前年同期比85.2%)、L-LDPEが66万5,008トン(同99.3%)、HDPEが98万8,699トン(同102.0%)、PP-Hが119万1,741トン(同105.7%)となっている。
 
 これらのCFR価格は、原油価格の上昇に歩調を合わせるかたちで毎月上がってきている。しかし、原料オレフィンの価格の上げ足も急なためいまなお必要なスプレッドを確保できないでいる国もいくつか存在するといわれる。そうしたなかでアジアのオレフィン価格は今後さらに上昇するのが必至の見通しとなってきており、このため各国とも7月中に8月渡し分の再引き上げの交渉を決着させたいと考えているところ。わが国の商社各社によると、いずれの樹脂もCFRトン辺り1,300ドルの大台に乗せる構えにあるという。目標とする上げ幅は30〜50ドルということになる。