2006年07月24日
三井化学、BPAの3Qの輸出価格交渉がほぼ決着
PC向け、トン100ドル上げの1,600ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学がアジア各国のPC(ポリカーボネート)メーカー各社と進めていたBPA(ビスフェノール-A)の7〜9月期の輸出価格交渉がほぼ決着した。トン当たりのCFR価格を1,600ドルとすることでほとんどの需要家の間で合意に達している。
 
 同社のBPAの最近におけるPC向け輸出価格は、昨年7〜9月期が同1,650ドル、同年10〜12月期が1,550ドル、今年1〜3月期と4〜6月期がともに同1,500ドルで推移してきている。したがって、今回の交渉が全面決着すれば3・四半期ぶりの値上げとなる。
 今回の輸出価格の引き上げは、ナフサの高騰に伴うプロピレンやベンゼンの大幅な値上がり分を転嫁するためのものであった。当初同社では同1,650ドルへの引き上げを計画していたが、同地域のPCメーカーが反発して上げ幅の縮小を強く求めてきたため若干譲歩した。
 
 一方、スポットベースの(EX)エポキシ樹脂向けの直近の価格は、中国向けが同1,470〜1,480ドルとなっている。6月の平均を同70〜80ドル上回っている。最近のボトムの昨年10〜12月期の平均に対比すると同170〜180ドル高い。しかし同社では、原燃料費の上昇分をカバーするには同1,500ドル台への回復が必要なので8〜9月中の実現を目指すとしている。