2006年07月24日
L-LDPEの出荷、順調な伸びを維持
上期の出荷合計は前年同期の6%増
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の出荷が引き続き順調な伸びを遂げている。6月の総出荷数量は約7万5,700トンで、前年同月の実績を6%上回った。また、1〜6月合計は46万3,800トンで前年同期を同じく6%上回る規模となった。
 
 6月単月でも1〜6月トータルでも汎用樹脂の中では最も高い伸び率となっている。これには輸出の大幅増が大きく作用しているが、国内向けも他の樹脂を上回っている。
 
 1〜6月合計の出荷のうち、国内向けは39万8,200トンで前年同期の3%増、輸出は6万5,700トンで同32%増となっている。輸出の伸びの高さが特に目を引くが、これは特にC4コモノマーメーカーが中国を中心としたアジア諸国向けにドライブをかけていることによるものと見られる。この結果、LDPE(低密度ポリエチレン)全体の総輸出量に占めるL-LDPEの比率は55.9%に達している。
 一方の国内向けの伸びは、加工紙、電線、押出成形の3分野向けが著しい成長を遂げたことによる。メーンの一般フィルム向けの伸び悩み(1%増)をこれらの付加価値品種が大きくカバーしている点が注目される。この結果、国内向け出荷のL-L化率は50.6%となっている。出荷合計のL-L化率は51.3%である。
 今年秋には日本エボリューが年産4万トンの手直し増強を実施するので、下期のL-L化率はさらに高くなりそう。
 なお、今年上期の総生産量は42万3,500トンで前年同期を5%下回っている。定修の実施規模の違いによるものと見られる。