2006年08月01日
SPDCのPEの対中輸出価格、8月も引き上げが決定
7月比トン50ドル高の1,310〜1,320ドルで決着
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 サウディ石油化学(SPDC)が中国のポリエチレン加工企業各社との間で進めていたL-LDPE(商品名・QAMAR)の8月分の輸出価格交渉が先週末に決着した。

 今回も同社の提示価格がそのまま受け入れられるいわゆる満額回答が得られ、その結果、8月のCFR価格はトン当たり1,310〜1,320ドルに決定した。7月の価格に対しては同50ドルの値上げとなる。1988年8〜9月いらいおよそ18年ぶりの1,300ドル台となった。契約数量は2万4,000トンとなった模様。
 
 SPDCの希望がそのまま中国側に受け入れられたのは、シャルクなどサウジアラビアのエチレンプラントとL-LDPEプラントの操業不調やシンガポール・TPCのL-LDPE設備の操業停止が響いて特にアジア地域の同樹脂の需給バランスが急速に逼迫してきているため。需要は中国を中心に着実に増えており、このため今回の交渉も完全にSPDCベースで進められた模様。
 これによって、他のL-LDPEメーカーも軒並み対中輸出価格の引き上げに踏み切ることになりそう。