2006年08月02日
三井化学、各種溶剤の価格交渉を全て決着
6月1日に遡り、15〜28円引き上げで合意
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は2日、かねてから各種溶剤の需要家各社との間で進めていた価格交渉が7月末をもって全て決着したことを明らかにした。
 
 上げ幅は、アセトンがキログラム当たり18円、MIBKが同28円、IPAが同15円。アップ率はアセトンが14%、MIBKが15%、IPAが11%となる。いずれも6月1日に遡って実施することで需要家各社の同意を得たとしている。
 同社が3月に打ち出した目標改訂幅は、アセトンが21円、MIBKが36円、IPAが36円であった。実際の決着額は、アセトンとIPAで3円、MIBKで8円の開きがある。需要家各社の強い抵抗を受け、譲歩せざるを得なかったという。
 
 今回の決着でアセトンとIPAはともに国産ナフサ1キロリットル当たり5万円見合いの、またMIBKは同4万8,750円見合いの価格レベルに改められたことになる。しかし、7〜9月期の国産ナフサ価格は5万4,000〜5万6,000円に引き上げられる公算が濃厚であり、またC重油も6万円前後へと続騰する見通しにある。
 
 このため同社では、採算確保のため遠からず再修正に踏み切るほかないとしている。9月の出荷分からあせとんで同10円前後の再値上げを打ち出すことになりそう。