2006年08月08日 |
旭化成ケミ、ダウ社とのポリスチレン合弁事業解消 |
株式50%持分をダウ側に譲渡で合意 |
【カテゴリー】:経営(海外) 【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ |
旭化成ケミカルズは8日、米国・ダウ・ケミカルと共同出資している、スタイロンアジア社および斯泰隆石化(張家港)有限公司の、旭化成ケミカルズ持分をダウ・ケミカルに譲渡すると発表した。条件などは明らかにしていない。 同社は1994年、ダウと折半出資のスタイロンアジア社を設立、PSのアジア市場向け供給体制を構築してきた。1998年には中国市場向けに斯泰隆石化(張家港)有限公司を設立し、現在順調に稼動している。 一方、需要が縮小している国内では、三菱化学、出光興産と共同出資のPSジャパン社を事業主体として、合理化・コストダウン、製品の差別化、特殊化による付加価値向上に取り組んできた。 旭化成ケミカルズは、先の新中期経営計画で、PS事業を差別化、特殊化により付加価値アップを指向していく事業と位置付け、汎用用途が主体であるアジアの二つのPS共同出資会社については、ダウ側と協議し、最終的に全持分をダウに譲渡することにした。 今後、PS事業は、PSジャパンを事業主体としてさらなる差別化、特殊化戦略を推進していく方針。 旭化成にとってポリスチレンはこれまで基幹事業の一つだった。ダウ・ケミカルとも旭ダウ、ダウ化工など古くから友好関係にあったが、ダウとの合弁事業はこれですべて消えたことになる。しかし今後も他分野での新たな提携の可能性を協議していくとしている。 【スタイロンアジア社 (SAL香港)の概要】 ◇英文名:Styron Asia Limited ◇株 主:旭化成ケミカルズ、ダウ・ケミカル両社折半(50:50) ◇設 立:1994年 ◇事 業:PSの中国顧客および東南アジア日系顧客へのマーケティング会社 ◇本 社:香港 ◇役 員:社長: Joseph Wong(ダウ・ケミカルから派遣) ◇副社長:飯塚成一(旭化成ケミカルズから派遣) 【斯泰隆石化(張家港)有限公司 (SAL張家港)の概要】 ◇英文名:SAL Petrochemical (Zhangjiagang) Co., Ltd. ◇株 主:旭化成ケミカルズ、ダウ・ケミカル両社折半(50:50) ◇設 立:1998年設立、 2002年11月商業運転開始 ◇事 業:ポリスチレンの製造・販売 ◇能 力:120千トン/年、HIPSを製造 ◇本 社:中華人民共和国江蘇省張家港市 ◇役 員:社長: Joseph Wong(ダウ・ケミカルから派遣) ◇副社長:飯塚成一(旭化成ケミカルズから派遣) ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1155014537.doc |