2006年08月28日
出光興産、ArFフォトレジスト用アダマンタン製造装置建設へ
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は28日、ArFフォトレジスト原料であるアダマンタン製造装置の建設を決めたと発表した。08年1月の商業生産入りをめどに、徳山工場内に年産300トン能力の装置を建設する。所要資金は13億円、07年1月着工する。

 製造法には、環境負荷の少ない独自技術のゼオライト触媒法プロセスを世界で初めて採用する。

 電子産業界では、ArF(アルゴンフッ素)エキシマレーザー露光プロセスによる、最先端半導体の生産が本格化しつつあるが、このプロセスには、アダマンタン誘導体を原料にした高性能のフォトレジスト(感光材)が使用されている。
 
 同社は、ArF フォトレジスト開発の初期段階から需要家との共同取組を進め、ユーザーニーズに合致したアダマンタン誘導体(商品名:アダマンテート)を開発し、1998年から提供してきた。
 
【新製造法の特長】
(1) 原料としてBTX装置から副生する豊富な未利用留分を有効活用する。
(2) ゼオライト触媒を用いるため、従来法の様な処理が困難な塩化アルミとタールの混合した廃棄物が発生しない。(環境負荷少)
(3) 連続生産(従来はバッチ生産)による省力化プロセスであり、品質の安定性にも優れる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1156743217.pdf