2006年08月28日
アジアのエチレン価格、一部はついに1,400ドル台に
18年ぶりの高値、プロピレンも続伸で1,300ドル半ば
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社やエチレンセンター各社によると、アジア地域におけるオレフィンのスポット相場はこの1週間で一段と上昇、ともに1988年第2・四半期いらいの高値に達した。
 
 先週末のエチレンの価格の平均は、極東でも東南アジアでもCFRトン1,385ドルとなっている。1週間前に比べると極東では70ドル、東南アジアでは45ドル上がったことになる。うち台湾向けのCFR価格は1,400ドル半ばに達した模様。
 一方のプロピレンはアジア全体の平均が1,340ドルで、1週間前に比べると極東で45ドル、東南アジアで35ドル高くなっている。
 1ヵ月前に比べると、エチレンは極東で220ドル、東南アジアで155ドル高くなっている。プロピレンは極東で215ドル、東南アジアで210ドルそれぞれ上がっている。
 
 短期間で異例の上昇が続いているわけで、これには台湾、韓国、シンガポール、日本の各地で大型エチレンプラントの定修が相次いでいてオレフィン全体の需給バランスが急逼迫してきたことが大きく影響していると見られる。今後がどうなるかは、ポリオレフィンなど主要誘導品の中国向けの価格がオレフィン見合いの比率で底上げされるかどうかで決まることになる。