2006年08月29日
L-LDPEの国内向け出荷、7月も好調が持続
前年比2%増でHP-LDPEの不振をカバ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の国内向けの出荷の好調が続いている。7月の実績は6万3,619トンで、前年同月の実績を2%上回った。これで、同樹脂の前年同月超えは今年3月以降5ヵ月連続となった。
 
 同樹脂を含むLDPE(低密度ポリエチレン)全体の7月の国内向け出荷数量は12万7,367トンで、前年同月を1%上回っている。わずかとは言え前年を上回ったのは全出荷量の5割りを占めるL-LDPEが引き続き順調な伸びを遂げたため。残り半分のHP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)は0.5%減となっている。

 L-LDPEの好調が持続しているのは、加工紙用、射出成形用、電線被覆用などの需要が大きく伸びてフィルム用の減少を完全にカバーしているから。これには、住友化学、プライムポリマー、日本ポリエチレンなどがL-LDPEの新市場開拓に多くのエネルギーを傾注してきたことが少なからず寄与していると見られる。
 この結果、国内向け出荷の1月から7月までの累計は46万1,775トンで、前年同期を2%上回っている。その中では加工紙用の18.9%増が特に目を引く。フィルム用は0.6%減となっている。
 
 一方の輸出は、7月が前年同月比1%増の7,940トン、1〜7月合計が前年同期比29.1%増の7万3,628トンとなっている。6ヵ月連続の前年同月超えである。
 これに伴う総出荷量は、7月が同1%増の7万1,559トン、1〜7月合計が同5.3%増の53万5,403トンとなっている。