2006年08月31日 |
東セロがフィルムの再値上げを表明 |
10月2日出荷分から10〜15%引き上げ |
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:東セロ |
ポリオレフィンフィルム大手の東セロは31日、PPフィルム、L-LDPEフィルム、蒸着フィルムの全品種の価格を10月2日出荷分から再修正すると発表した。 4月に続く今年2度目(04年春以降では5度目)の値上げであり、上げ幅はPPフィルム(OPならびにCPフィルム)、L-LDPEフィルム、それと蒸着フィルムのうちのポリオレフィンフィルム(OP、CP、L-Lフィルム)ベースの品種の場合でともに20ミクロン換算1連当たり500円以上、蒸着フィルムのうちのPETフィルムベースの品種で12ミクロン1連当たり400円以上となる。アップ率は、PPおよびL-LDPEフィルムが約15%、蒸着フィルムが10%弱となる見通し。 今回の値上げも、前回と同様に原料樹脂の相次ぐ価格修正に対処してのもの。前回の値上げでは、04年春以降6度目となる各種レジンの値上がり分の転嫁を目指してユーザー(コンバータ)各社を説得し、満額回答を引き出すのに成功した。しかしその後もレジン各社が相次いで値上げを表明、7月末に第7次分が実施されたのに続き9月には第8次修正が追加実施されようとしている。 同社では、最近のナフサ価格の上昇ぶりや各種原料樹脂の需給のタイト状況から推して第8次値上げについても完全に推し戻すのは不可能と判断、採算確保のためフィルム全品種の価格を今回もレジン見合いで再修正することにしたもの。 一方のコンバータの多くは、これまでの各種フィルムの値上がり分の多くを製品価格に転嫁できないままきている模様。これは、直接の需要家である食品メーカーやその先のユーザーであるコンビニならびにスーパーの抵抗が強いことによるものであった。しかしいまや石油の高騰によってあらゆる関連製品の価格修正が不可避の状況にあるだけに、今後はコンバータ各社とも生き残っていくためにはいよいよ本腰を入れて需要家の説得に乗り出さざるを得なくなりそう。 |