2006年09月07日
PETボトルのリサイクル、低迷が続く
ボトルtoボトルの激減で7月は前年の69%に
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 容器包装リサイクル法に基づく使用済みPETボトルのリサイクル(再商品化)の低迷が続いている。日本容器包装リサイクル協会の委託による再商品化事業者の7月の総リサイクル数量は9,158トンで、前年同月の実績の68.9%にとどまった。
 
 これで月間リサイクル数量の前年同月割れは12ヵ月連続となった。過去の月間最大リサイクル量は、04年6月の1万6,013トンとなっている。今年7月はその57.2%まで縮小したことになる。4月からの累計は3万3,128トンで、前年同期比は61.7%となっている。
 
 PETボトルのリサイクルの低迷がこのように長期化してきた最大の要因は、かねてから容器包装リサイクル法に沿って家庭から同ボトルを分別収集している全国の市町村の中で収集品を国の指定法人である日本容器包装リサイクル協会に引き渡さずに対中国貿易商社に売却するところが急増してきた点にあると見られる。
 このため、大型の原料再生装置を設置して国際規模でサイクル活動をスタートさせた事業者が原料不足から早々に事業の中断・撤退に追い込まれる事態となっており、それがリサイクル量全体の激減となって現われているのが現状である。
 
 7月の手法別リサイクル実績は別表の通りだが、この中のボトルtoボトルは過去最高の05年5月の実績のわずか9.0%まで落ち込んでいる。

【関連ファイル】
PETボトルの06年7月のリサイクル実績
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1157613960.xls