2006年09月12日 |
VCMの中国向け輸出価格、9月分は740〜750ドルに |
8月比80ドル高で東ソーが中国の需要家と合意 |
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:東ソー |
東ソーはかねてから中国のPVC(塩ビポリマー)メーカー各社との間で原料VCM(塩ビモノマー)の9月の輸出価格交渉を進めていたが、トン当たりCFR740〜750ドルとすることでこのほど全ユーザーの同意を得た。 8月の同社の輸出価格は同660〜670ドルであったので、9月は同80ドル高ということになる。率にして約12%の引き上げである。2ヵ月連続で同社の希望価格がほぼそのまま受け入れられたことになる。8月に続いての今年最高値の更新となった。今年のボトムである1月の価格に比べると同190ドル高い。率にして34.6%のアップとなる。前年同月に対比すると同100〜110ドル高ということになる。 同社が8月に続いてVCMの対中輸出価格の引き上げに踏み切ったのは、原油の高騰に伴うエチレン価格の続騰によってコスト高が一段と進行してきたため。従来にない大幅の値上げ打ち出しとなったわけだが、それにもかかわらず中国の需要家各社が受け入れを決めたのは、PVCの国内需要と海外からの引き合いがともにここにきて再び活発となり、VCMの需給バランスが急速に引き締まってきたからと見られている。 同国のPVCの市況も改善が進んでおり、このため大洋塩ビによる9月のPVCの輸出価格は8月より同80ドル高の同930〜940ドルに引き上げられている。 |